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2006年04月21日

スポーツは果たして心身を豊かにするのか?

日本で言う宝くじにあたるイギリスのThe National Lottery。そのお金を含め、毎年莫大な金額のお金がスポーツに流れ込んでいる、ここイギリス。一体なぜスポーツとフィジカルアクティビティにそんなに大金を費やすのでしょうか。

今日は授業で、スポーツ(ここではフィジカルアクティビティも含んで考える)は健康に果たして良いのか?という事を習いました。

スポーツは一般的に心身共に豊かにすると言われている。それは科学的にもしっかりと証明されていている事。そして、それがスポーツに国を上げて大金をつぎ込む最大の理由。

そして、それ以外にも間接的な効果もある。まず、スポーツを通して国民が健康になれば、医療費がかからなくなる。僕も鎖骨骨折で随分とお世話になった、イギリスのNHS(医療機関って言えば良いのか?)の年間医療費の約3億ポンド(600億円)が、スポーツをしない事が理由で起こるものなのだそう。

ちなみにイギリスの医療費は、基本的に無料です。だからそれだけ負担も大きいという事か。

二つ目、スポーツをして健康になれば、仕事を休まなくなる。みんなすぐ仕事を休むイギリスでは、年間に約8億ポンド(1600億円)のコストが、不健康から起こる欠勤でかかっている。流石、大半のイギリス人にとって、仕事は「生活を楽しくする為に仕方なくしている事」だけあります。

そして、スポーツをして健康になれば寿命をも延ばす事が出来る。イギリスでは、不健康からくる早死で年間約8億ポンドのコストがかかっている。

つまりこれら三つを合わせて、年間約20億ポンドを不健康が原因で失っているのがイギリスの現状のようだ。そしてこの20億ポンドのコストを、スポーツの参加率を高めて国民を健康にすれば減らす事が出来ると考えている。だからこそ、イギリスはスポーツに力を入れているとも言えるのです。

でも、スポーツには良いことだけでなく、悪いネガティブな部分もあるって事を忘れちゃいけない。スポーツの持つ悪影響を並べると、、、、怪我、選手へのプレッシャー、フーリガン、犯罪、などなど直接的、間接的、両方にある。

中でも、怪我のコストは年間約10億ポンドくらいかかってるらしい。怪我の多いスポーツとして一番に来るのが、流石イギリス、やっぱりサッカーなんです。全体の30パーセントくらいかかってるって。

身にしみて感じるけど、特にイギリスでやるサッカーは健康維持の為にやるスポーツでは無いと僕は思う。

健康を保つためのスポーツだったら、マラソンやサッカーみたいにハードな事をする必要は全く無いとの調査が出ているので、日常出来る簡単な運動を定期的に続けていれば、トップアスリートと同じレベルの健康維持が出来るんです。体力と言う面からみてしまうと、全く違うのだけど。。

イギリスには、「サンデーモーニング症候群」と言う面白い言葉がある。イギリスの草サッカーは毎週日曜日の午前中にキックオフする。酒癖の悪いイギリス人は大抵みんな、土曜日の夜に出かけて酒を飲んで酔っ払い、二日酔いになる。そして次の日、ろくにアップもやらないサンデーリーグの試合が朝からあるとなると、その際に怪我人が続出してしまうという事だ。

だから、僕が病院に担ぎ込まれた時に、同じようにサッカーのユニホーム来て怪我してた(しかも骨折)選手があんなにたくさんいたのか〜と、この言葉を聞いて納得しました。二日酔いのイギリス人選手にラグビータックルされたら、そりゃ鎖骨も折れますわ。

冗談ではなくて、このあたり、イングランドサッカー協会は警戒を鳴らしているようです。アップ出来るくらいの十分な時間を持って試合に臨めと。。。そうは言っても、どこもなかなか出来てないのが現状じゃないかなと僕は思うけど。

このように、スポーツには悪影響もあるという事。

だから、スポーツを通して心身共に豊かにさせ、コストを減らすためには、激しいスポーツと言うよりはむしろ、日常簡単に出来る運動(フィジカルアクティビティ)に焦点を当てる事が重要ではないのか?と言われている。

その為(参加率を上げる為)には、スポーツから疎外されている低階級の人々と若者にターゲットを絞っていく事が大事なんだそうです。

日本でも「スポーツは心身ともに豊かにする」と一方的に言われているけども、良い反面、悪い部分も勿論あると言う事を忘れてはいけないと思った。

そして、もし何かの機会があって人を説得するような時、なぜスポーツ(サッカー)が必要か??って聞かれたら、「心身ともに豊かにするから」だけでは、不十分なのかもななんて思ってみたり。。

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「Yamatogokoro.com」は、イングランドのサッカーセミプロリーグ(通称ノンリーグ)でプレーしながら、ロンドン大学バークベック校修士課程にてスポーツマネジメント&サッカービジネスを学ぶ著者による「イングランドサッカー留学日記」です。スポーツ、またはサッカーをピッチ上(選手として)とピッチ外(学問、ビジネスとして)、そして一ファン(消費者として)からの視点で語っています。続きを読む・・・。

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これは2006年04月21日 23:44に投稿された日記です。

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