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2007年02月26日

文化の違いと経済の発展

珍事件二つ目は、UEFAチャンピオンズリーグの試合、マンチェスターユナイテッド対リールで起こった。それは、審判のジャッジに納得のいかなかったリールの選手が、(試合終了間際だったけども)途中で試合を放棄してグランドから立ち去った(正確に言えば立ち去ろうとした)事。

突然ですが、オランダ人の社会心理学者のホフステッドさんは、40年程前に世界中のIBMの労働者を対象に、仕事に関連した「価値観」のアンケートを取って面白いリサーチ結果を出しました。

その結果によれば、「文化」(人々の価値観)は、ある4つ(以降5つに増えた)の面(カテゴリー)に分けられると言う。

例えば、「個人主義-集団主義」(Individualism vs. Collectivism)という面では、アメリカは最高に個人主義の国であり、「不確実性回避(Uncertainty Avoidance)」という面では、日本は7番目に高い国であるという。

そういう価値観の違いを見極めてから、ホフステッドは、文化的な価値観の違いは、国家の経済発展と密接な関係があると言った。例えば、個人主義の強い国ほど、お金持ちであり、アジア経済の近年の発展は、儒教(孔子)の教え(Confucian Dynamism)に強い関係があると言う。

さて話は戻りに戻り、チャンピオンズリーグのお話。

試合終了間際、マンUはゴール前絶好の位置でフリーキックを得た。そして、これをマンUのライアン・ギグス選手は、ゴールキーパーが壁を作っているのを見計らって、主審の笛が鳴る前にボールを蹴りゴールに入れた。しかし、

「これはルール違反だろ!!」

って事でリールの選手やスタッフは猛抗議。しかし、判定は変わらず、そのまま0-1でマンチェスターユナイテッドが勝利して試合終了。

その直後、リールの選手は「やってられねぇ」とばかりに試合を放棄、そして試合中にも関わらずグランドから立ち去った(マンUの選手やスタッフ、主審の止めが入って不完全に終わったが)。

その映像がこちら。

元ネタ

これにはマンチェスターUの監督、アレックス・ファーガソン卿もさすがにブチ切れだ。その切れようは映像を見れば良く分かる。「主審のジャッジに抗議するのは分かるけど、立ち去るなんてけしからん!!」と試合後に怒ってた。

そして、動画の初めの方、画面右下をみると、白のTシャツを着たリールのコーチが、手を使いながら「お前らもういい、帰るぞ!」って催促しているのが分かるけど、ファーガソンは彼にもブチ切れていた。チームコーチがこんな事をするのは信じられないって。

この人たちは無責任極まりないなぁと、俺は見てて思った。

自分はイングランドに来てから、本当に色々な人種、国籍の人間とサッカーしてきている。白人のイギリス人が殆どだけども、フランス人、カナダ人、オーストラリア人、アルジェリア人とか、ナイジェリアなどのアフリカ人などなど。

それで痛感したのが、バックグランドの違い(国籍や人種)によってその人の価値観(文化)が違う事。サッカーって、その選手の文化をプレーにもろに映し出すスポーツでもあるから、その文化(性格)なんかがピッチ上で現れたりする。

どこの国籍や人種がどうだ、こうだとはここでは言わないけども、基本的に白人のイギリス人はその他の国の選手より、責任感がある。「あのイギリス人に責任感??」と、思われるかもしれないけど、サッカーになるとこれがまた違うんですよ!

それに、他の例えばヨーロッパの国々に比べたら、イギリス人はかなりしっかりしている人々だと思う。それは、イタリアに住んでた友達も口をそろえて言ってた。

日本人からしたら、そのイギリス人でさえも、「責任感の欠片も無い」と思うかもしれないが、最近思う、もしかしたら日本人の基準がおかしいのかなと。もしかしたら、イギリス人の感覚が世界では普通くらいなのかもしれない。

まあとにかく、ここイギリスで日本人の基準から物事を見ていたら、ストレスが溜まって身が持たないので、諦めたほうが身の為だったりする。

自分のミスを棚に上げてすぐ他人に罪や責任を押し付けたり、無責任な言動をピッチの内外で平気でするなんて事は、イギリス人にはサッカーをしている限り見られない。

ジダンがワールドカップの決勝で頭突きして退場になったのも、そういうのを物語っていませんか。ピッチ上での相手との「やり取り」は、もう当たり前なのに。

そういうのを考えていたら、何となくホフステッドの言う事(文化と経済発展の関係)も分かる気がする。そして、東洋人、もっと言えば日本人として、東京人として、いた家の人間として生まれて誇りに思う。郷に入っては郷に従えとは言うけれど、大和心(Yamatogokoro)を忘れちゃいかんな。

追伸:そのギグスのフリーキックからのゴール

どんなリーグレベルでも、フリーキックを蹴る前に直接狙えそうな位置では主審は必ずキッカーに対してすぐ、「笛を待つか(10ヤード欲しいか?)、それともすぐ蹴りたいか(例え目の前に相手の選手がいても良いか?)」の二つを聞きます。

今回もしっかり主審はギグスに対して聞いていて、ギグスはそれに対して「笛は要らない」と言っている。つまり、これはルール違反ではありません。

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「Yamatogokoro.com」は、イングランドのサッカーセミプロリーグ(通称ノンリーグ)でプレーしながら、ロンドン大学バークベック校修士課程にてスポーツマネジメント&サッカービジネスを学ぶ著者による「イングランドサッカー留学日記」です。スポーツ、またはサッカーをピッチ上(選手として)とピッチ外(学問、ビジネスとして)、そして一ファン(消費者として)からの視点で語っています。続きを読む・・・。

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これは2007年02月26日 20:24に投稿された日記です。

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