木曜日のスポーツマーケティングの授業内で、あるDVDをレクチャラーのサイモンが皆に見せてくれた。それは、Grey Londonというイギリスの広告代理店が、プレミアリーグクラブのマンチェスターシティFCを顧客にしてクラブの宣伝を行ったという内容のもの。
サッカークラブが広告代理店にわざわざ依頼して宣伝を行うと言うのは初めての事らしい。それをマンチェスターシティが先駆けて行った。
イングランドのサッカークラブの間ではマーケティングは重要視されてきていないのだそう。「結果が不確実であるスポーツはそれ自体で既にマーケティングをしているのに、何故にわざわざブランドを宣伝しなければいけないの?」という考えがあるんだそうです。
そして、アマチュアリズムの名残りのあるイギリスでは商業化に対して保守的なところがまだあるので、アメリカスポーツのようにマーケティングが実践の現場でも、学問の世界でも発展してこなかった。だからスポーツマーケティングって、ヨーロッパではまだ新しい分野みたいだ。
イングランド北部のマンチェスターには、もう一つ、マンチェスターユナイテッドという説明不要のクラブがあるけども、このクラブのファンはその殆どがマンチェスター市内には住んでいないので、マンチェスターにはマンシティのファンの方が多い。
具体的にGrey Londonはどんな事をやったかというと、(そのDVDをここで流せれば手っ取り早いんだけども)マンチェスター市内にマンシティの大きな広告をたくさん置いたり、市内を走るバスを広告で塗りつぶしたり、とにかくマンシティというブランドがそこらじゅうで目に付くようにした。
その結果、(詳しい数字は忘れたけども)スタジアムの観客数が増加、マンチェスターシティFCというクラブの認知度アップ、など様々なポジティブな結果をもたらした。
のだけども、このマンチェスター市内でのマンシティの宣伝、マーケティングは平和には終わらなかったのである。
地元ライバルのマンチェスターユナイテッドのコアなファンが、広告に「MUFC」や、マンシティを罵るような「言葉」を落書きをしたり、バスを5台ほど破壊したり、そういう反マンシティ的な行為が多々出現したのです。
これを見てわたくしは思いました。「こいつらは日本の暴走族だ」と。
地域密着型のジャパニーズ暴走族はそれぞれに縄張りがあり、地元のライバルとの熱い火花を、縄張り争いの際に散らします。これぞまさにサッカーでいう「ローカルダービー」に違いない。
俺の実家には近くに環七が走っているけど、そこには暴走族の名前がたくさん落書きされていて、たまにライバルの暴走族がその上から自分たちの名前を落書きしたり、罵ったりしている。
中学生年代になると、彼ら地元の暴走族に憧れて彼らをサポートしちゃうようなガキんちょも多々います。この現象も完全にイングランドのサッカークラブを心からサポートするコアなファンのよう。
だから、試合になるとライバルクラブのサポーターとあつ~~~い火花を散らすイングランドのコアなサッカーファンのやってる事は、日本の暴走族と凄く似通っていると思ったのです。
こういうサッカーの特性を考えて、スポーツマーケティングってやはり少し普通のマーケティングと異なってくるんだろうなぁ。


