先日、イングランドのノンリーグ界(セミプロサッカーリーグ)で大きなニュースがありました。俺の家からすぐ近く、南ロンドンに本拠地を構える国内8部リーグのDulwich&Hamlet FCでプレーする22歳のストライカー、クリス・ディクソン選手が、何とプレミアリーグクラブのチャールトンFCと約800万円の移籍金で二年半の契約を交わしたのです。
黒人選手が多いダリッチ&ハムレット。俺は二軍チームしかしらないけど、そこは監督、コーチ含め90%が黒人で構成されていたほど。
ディクソン選手は今シーズン、35試合に出場して31得点という凄まじい記録を出している。その活躍が噂になりスポットされた。
チャールトン以外にも国内2部リーグの数クラブからもオファーがあったらしい。チャールトンでのトライアルで二軍戦に出場して2点を決めるなど、やっぱ大一番で仕事が出来る「何か」を持っている選手にちがいない。凄まじいです。
イングランドのノンリーグ界では、セミプロからプロクラブにスカウトされるなんて事は結構頻繁にあるけども、今回のようにいきなりプレミアクラブへ移籍というのは流石にBBCでもニュースになる。しかも、国内8部リーグから一気にトップリーグというのも珍しい。
ディクソン選手は、2年前にダリッチに加入するその前まで、自分がプレーする国内9部のケントリーグのクラブでプレーしていたようだ。
国内9部リーグでも、たまに物凄い選手と出会うけど、彼もそんな中の一人だったのかもしれない。
そんなニュースを読みながら考えた。
イングランドには、バランスを取りながら、大人になっても心のどこかでまったく別の夢を追える、夢と一緒に生きて行ける環境(無形と有形のもの両方)があるのかなって。
きっと、ノンリーグ(国内5部リーグから12部)でプレーしているその殆どの選手が、仕事や学業と両立しながら、週に二回の練習と毎週土曜日のリーグ戦を8月半ばから5月初頭にかけて戦い、皆プロのサッカー選手を心のどこかで夢見ていると思う。
あ、ノンリーグ選手に限らず、サッカー選手ならだれでもか。
仕事をしていても(やはりイングランドでも出来る仕事は限られてくると思うが)、サッカーに打ち込む事の出来るイングランドのそういう環境、生きる価値観は良い事ばかりでも無いと思うけど、見習いたい部分でもあるし、俺は憧れる。
仕事ばかりでも、サッカー(自分の夢)ばかりでも無く、凄くバランスを良く取りながら生活していけると感じる。
プロで無い限り、どこのレベルでも練習は週に二回というのが、イングランドのノンリーグのある意味「常識」だから、どこかのセミプロクラブがいきなり週3日とか4日で練習をやり出すなんて事も殆ど起こらない。
その辺で他と差を付けるなんて事はやらないようだ。だから、「やり過ぎ」にもならない。練習量は常識の中に納まっている。その常識の範囲内で、皆プロ選手を心のどこかで夢見てプレーしているように思う。
イングランドでは、仕事について語るとき、仕事を「持っているか」、「持っていないか」。それが「パートタイム」か「フルタイム」かの違いだけしかない。日本みたいに、「フリーター」とか、「正社員」という雇用形態の違いは俺の知る限り無いように思う。
無職→バイト(フリーター)→就職という感じに、何で日本では三つにランクを分けてしまうのだろう。アルバイトと正社員には違いがるから?
そういう、日本特有なのか知らないけど、概念や雇用形態も、結構邪魔をしてしまう部分もあるんじゃないのかな。「いい歳になっても「就職」しないで「バイト(フリーター)でいて自分の好きな事ばかりやって!!」って周りがうるさくなる理由がそこにある。
世間に認められる雇用形態かどうかって違いは大きいなぁ。
それが100%悪いとも言えないけど。。。。やっぱりこういう事を考えていつも最後に行き着くのが、両者(英と日)の良い部分を柔軟に取りいれて考えるのが良いのかなって事。


