イギリスの新聞Timesのサイトに、経済、経営、金融、マーケティング、戦略の各分野のトップの講義を無料で聴く事が出来るMBA Podcastsという便利なページがあって俺も購読しているのだけど、今日はブランディングについての面白い話を聴きました。
講義をしてくれたのは、マーティン・リンドストローム氏。俺も初めて聞いた名前だけど、ブランディングのプロらしい。経歴をちょっと見たけど、様々な大手企業のブランドを手がけていた。
彼曰く、ブランドはバラバラに分解されてでも、それがそのブランドとして人間の五感を使って認識、判別される事が望ましいとのこと。
それは、人間は五感(特に視覚)を使って物(相手)を見極めるからである!
要は、例えばコカコーラのビンをバラバラに割ったとして、その一片のガラスを拾って見ただけで、それがコカコーラのビンであると認識できるようになる事がベストだという。拾って見なくても別に良い、それが人間の五感を使って認識できれば。
いくつか例を挙げると、まず色(視覚):
ジュエリーのティファニーのブランドは、そのロゴも印象的だけど、それよりも、あの薄いエメラルドグリーンの商品の袋の色がとっても印象的で、あの色を見ただけでそれがティファニーであると分かりますよね。
ロゴを見なくても、その色だけでそのブランドと分かるティファニーは、スマートなブランディングであると言っている。それが要は、ブランドを分解できますか?という意味。
ティファニー以外でも、色と言えば、ブルーのペプシやベネトンも例として挙げていた。
ブルーという色に関しては、以前はIBMが支配していたらしいが、今現在ではブルーはペプシが支配するようになったという。IBM=青って感じでは俺の記憶では無いので、それ以前のことの話なのかな。
ちなみに、ロンドン大学バークベック校のブランドも、色を使って独特な物にしています。知っている人は、あのダークレッドの色を見ただけで、それがバークベックであると認識できます。
二つ目は臭い(嗅覚):
シンガポール航空は、機内に独特の臭いを漂わせているらしい。その臭いをかいだだけで、シンガポール航空と分からせるようにしているようだ。
香水もこれに似たような物かななんて俺は思う。
とにかく、臭いにはとても大きなパワーがあるのはご存知の通り。
三つ目は、肌触り(触感):
それを触っただけで、そのブランドを認識させるもの・・・・・。例ではiPodを挙げていた。iPodは、ソニーのウォークマンなどとは違い、目隠しをしてもそれを手にしただけで、それがアイポッドだと一発で分かるようになっている。(確かに!!)
残念ながら、ウォークマンは目隠しをしたら、それがどのブランドの物なのかは分からない。
あと、iPodのあの白のイヤホンは実に独特で、白のイヤホンを見ただけで、その人がiPodを使っているのだと分かるようになっている。素晴らしい宣伝効果。
しかし、強盗にも分からせてしまい一時期iPod狩りも流行ったので、今ではそれを防ぐ為にも黒のイヤホンをダミーでしている人もいる。
四つ目は、どっちにしよう?では音(聴覚)で:
フィンランドの電気機器会社のノキアの携帯は、俺も使用していますが、このノキアの携帯電話には、デフォルトで「ノキアの着信音」というものが付いています。
これがその楽譜なんですが、41%のイギリス国民はこの音を聴いただけでノキアであると認識出来るそうです。
この音は町へ出ると至るところで聴きますが、この音を聴いただけでそれがノキアであると分からせてしまうのも、効果的なブランディングという訳です。
その他、「インテル入ってる」のあの音も、iPodのクリック音も、マクドナルドのピーピーピーというポテトが揚がった音も、全てそれを聞いただけでそのブランドを認識出来てしまうのです。
最後は、味(味覚):
バーガーキングを俺は例に挙げたい。俺の大好物のバーガーキング。あのバーガーキングのハンバーガーの味は、たとえ目隠しをしてもそれがバーガーキングであると認識出来てしまう。それかもしくは、ただただ俺が食べすぎなのか?!
いや、俺はあの味はスマートなブランディングであると主張したい。
加え、BKのポテトも他のジャンクフードチェーン店のポテトとは味が違い、Smashed brandであると思う。
結論は、効果的なブランディングとは、そのブランドをスマッシュしても(粉々に砕いても)認識出来る事だそうです。
ただ、それが分解されたブランドである事、つまりカスタマーが五感を使って自然と認識している物である事に気が付かないために、それをわざわざ削除してしまう事もあるので、注意が必要らしい。
面白く、そして勉強になったのでちょっと書いてみた。


