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2008年01月04日

ロンドンに生き続ける謎のショップの正体

ロンドンを歩いていると、「この店(経営は)大丈夫かな?」とついつい思ってしまうような全然客の入っていないカフェや、ニュースエイジェントを目にする事が本当によくある。商売は利益を出さないと生き残れないはず。なのに、それらのお店の客の入りを見ていると、利益を生んでいるとは到底思えない。それでも(今にも潰れそうに見えて)潰れていないのは何故なのだ。

今夜も、最近新しく入居したハウスメイトと家の近くの自称“何でも屋”に行ってお酒を買ってきた。売っている物は、お酒、お菓子からトイレットペーパーまで幅広い。

しかし店内を良く見ると、商品が満遍なく陳列されていないことに気が付く。

商品が何も置かれていない商品棚があったり、インド系のその店の店員は、友人らしき人間と話しながら仕事をし、お店はそれら友人達の溜まり場になっているようで、やる気の無さが全開だ。

お酒を買った帰り道、そのハウスメイトが言った。「あの店大丈夫なの?」と。

このような、お酒とか、お菓子とか、時に生活用品を売っている“やばそうな”お店がロンドンでは良く目にするのですね。

で、そんなお店が何故に一体やっていけるのかをちょっと考えてみたら、昔読んだ一冊の本を思い出しました。それが、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」

日本のさおだけ屋が、さおだけを売っているのを見たことなんて無いが、どうしてさおだけ屋は潰れないのか?という身近な疑問から始まる会計学の本。まさに、ロンドンの何でも屋(ニュースエイジェント)はなぜ潰れないのか?状態。

さおだけ屋が何故に潰れないのか。その理由の一つが、「さおだけ屋」は地元の「金物屋」の副業であり、さおだけ屋のコストはほぼゼロに等しく、売り上げがそのまま儲けになる仕組みになっているからだと言う。

なるほど。金物屋が本業であり、「さおだけ屋は」金物屋の販売形態の一つに過ぎないのですね。同じ販売形態が一つの独立した別の商売のように見事に化けているのです。

きっとロンドンの地元のショップも、これと同じ仕組みになっているのではないかと考えてみた。

地元の“何でも屋”の店員は、その殆どがインド系、中東系の人間であり、白人が店員を勤めている店を目にする事はまず無い。これはきっと何かを意味しているに違いない。

以下俺の曖昧な仮説。

“その壱”、中東系の人間は物件を多数持っており、お店の物件はその一部。きっとお店のバックにはそういう金の成る木を既に持っている人間が存在しており、タダ同然でお店の物件を使っている。

だからコストはかからない。

“その弐”、どこの街でも見かけるが、中東系の人間は中規模のスーパーを経営している場合が多い。そこで“在庫”となってしまった商品を、地元の小さな“何でも屋”に在庫処分として流している。

だから商品を良く見てみると、パッケージが一昔前の物であったりする事に気が付く。

先日買った缶ビール(ハイネケン)は、「2007 Rugby World Cup」と書かれている期間限定のプロモーション仕様の缶であった。

フランスで行われた2007年ラグビーワールドカップが終了したのは、2007年の10月。それなのに、プロモーション用の缶ビールが今でも店に置かれているのは、明らかに在庫処分をしたいからに違いない。

中規模のスーパーでは、そんな時代遅れの商品は置く事が出来ないので、地元の小さな“何でも屋”と言う名の在庫処分所へ流すのだろうか。

だから店内の商品の陳列も少しおかしい。商品棚に何も置かれていないのを目にするのも、在庫があまり流れてきていないと思えば納得だ。

在庫として流れてきた何でも屋の“商品”は、仕入れ価格はゼロで売れればそのまま儲けになるという、まさにさおだけ屋と金物屋の関係と同じではないか。

孤独にも地元に長く生き続ける謎の何でも屋の正体を、帰国前に是非暴いてみようと思ったのね。

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「Yamatogokoro.com」は、イングランドのサッカーセミプロリーグ(通称ノンリーグ)でプレーしながら、ロンドン大学バークベック校修士課程にてスポーツマネジメント&サッカービジネスを学ぶ著者による「イングランドサッカー留学日記」です。スポーツ、またはサッカーをピッチ上(選手として)とピッチ外(学問、ビジネスとして)、そして一ファン(消費者として)からの視点で語っています。続きを読む・・・。

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これは2008年01月04日 17:49に投稿された日記です。

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